静寂に耳をすまして

メートルへ


ぼくはいま、東京にきています。
ここは、川の近く。パソコンのスピーカーから、
小さな音で、曽我部恵一の歌を流しています。
それ以外に聞こえる音は、エアコンの音くらい。


静かな空間に身を置くと、頭の中をとりとめのない、
言葉にならないおもいがくるくる回ります。
ゆっくりと、いろいろなことを考えようとして、
静かなところにやってきたはずなのに。


もうしばらく、この静寂に耳をすませば
くるくる回るおもいが奏でるメロディに、
気がつくのかもしれない。


そういうわけで、きみに静寂を贈ります。
なんつって、ひとりでは心細いからだけど。
この曇り空の下のどこかで、ご一緒に。


キロより

瞬間と永遠

瞬間と永遠